代表インタビュー

代表インタビュー

Representative interview

代表取締役社長秋山 利裕さん

代表取締役社長

秋山 利裕

Toshihiro Akiyama

アメリカ留学を経て35歳で代表取締役に就任

当社は祖父が創業し、私で3代目になります。新卒の時に食品メーカーに就職し、27歳で当社へ。 ところがやがて、社長である父と意見が合わなくなってきました。父は製糖会社(東洋精糖株式会社)を経営していて、山三グループの運営は専務以下の役員に任せていました。当時はタクシー会社だけでなく、旅行代理店やバイオテクノロジー関係、映像プロダクションなどの事業を手広く展開していましたが、私は役員の不正に問題を感じていたのです。進言しても父はその事実を受け入れてくれず、31歳のときにいったん会社から距離を置こうと、アメリカへ留学しました。 MBAを取得して2年半後に帰国すると、ほとんどの事業が予想以上に傾き、グループの赤字額は20億円を超えていました。そこで私は社長として各会社の役員を一新し、事業の整理に着手。個人所有の資産売却やリストラを行い3年で黒字化することができました。

タクシーという事業は公共性が高いゆえに、マーケットの台数が管理され、簡単に台数を増やすこができず、景気が良かった当時はホテル経営やボーリング場経営等、他業種に力を入れるところも多かったですね。

代表取締役社長秋山 利裕さん

コロナ禍におけるタクシー業界の現状

2020年からのコロナ禍により、タクシー業界も大変な状況になっています。 リモート業務が増えて通勤者が減り、企業の宴会などの需要もなくなって、都心では夜間の利用者が激減しました。 タクシーは22時から朝の5時までが深夜割割増料金なので、この時間帯の需要にいかに支えられていたかが分かりましたね。 同じ東京でも多摩地域では家庭配車の割合が高いので23区よりダメージは少なく、コロナ禍では都心での売上を上回りました。

2020年の春に緊急事態宣言が出されたときには、経済活動は半年ほどで元に戻ると思っていました。しかしこの状態も2年目に入り、できることは何でもやらなければと、さまざまなアイデアを実行に移しています。 加盟するチェッカー無線では都心のデパートと連携してフードデリバリーを始めました。 外商などを通じて電話でお買い物をされたお客様の自宅まで品物をお届けする、いわば買い物代行のようなサービスです。 さらにワクチン接種が始まった2021年には江東区の6カ所の集団接種センターと区内のタクシー会社と連携し、接種後にタクシーで帰りたい方が500円の補助金で利用できる取組をスタートしました。 もちろん、お客様もドライバーの安全を第一に考えるように、防護シートやオゾン除菌、マスクをしていないお客様にはマスクを差し上げるなど、さまざまな対策をしています。

代表取締役社長秋山 利裕さん

コロナ禍の影響をどう乗り越えるか

リモートワークなどが一般化した今、たとえコロナが終息しても生活習慣も変わり、タクシー需要が以前のように戻ることはないでしょう。ならば、これまでの利用者層とは違う、新しい顧客を開拓しなければなりません。そのひとつに “乗り合いタクシー”があります。これは社員数が多い大手企業をモデルに実証実験が行われたもので、同じ地域から通勤する社員たちを自宅から会社まで送迎するというものです。 旅行者向けには、電車・バス・タクシー・シェアサイクルなどを組み合わせた最適な移動手段をアプリで検索して一括予約する仕組み(MaaS=Mobility as a Service)もリリースされています。 さらに、お客様が多くいる地域をAIが判定してドライバーを誘導するなどの工夫も始まっています。 こうしたシステムの精度が上がっていけば、新人ドライバーとベテランドライバーの売り上げの差も縮まっていくでしょう。

代表取締役社長秋山 利裕さん

タクシードライバーとは“接客・サービス業”

コロナの経験を通じ、タクシーって何だろう?ということを、業界全体が改めて考えるきっかけになったのではないでしょうか。 タクシーはバスや電車などと同じ公共交通機関のひとつに位置付けられています。しかしタクシーは、高齢者や車椅子の利用者などいわば交通弱者の方々に直接お役に立てる点において、他の交通機関とは存在意義が異なります。 当社には、英語で観光案内できるドライバー(TSTiE)が10人以上います。観光や介護サービスと言った自分の得意分野を伸ばしていけるのもタクシー接客の特色です。 私は、タクシードライバーとは“接客・サービス業”だと感じています。 実際に当社では、地元のリピーター顧客の方々を特に大切にして、ハイヤーのようなサービスを行っています。 チャイルドシートや車椅子のご利用がある方の情報は事前に登録しておくなど、常に最適な状態でご利用いただけるように気を配っています。 こうしたサービスのあり方をさらに模索するため、チームを作って取り組んでいます。お客様一人ひとりのニーズに対し、私たちにはもっとできることがあるはずです。

代表取締役社長秋山 利裕さん

山三交通の教育体制

当社では現在、ベテランドライバーのノウハウをビデオ教材にまとめるなど、新人教育にさまざまな工夫をしています。 新人ドライバーは、稼げる習慣と良い接客法を1年程度の間に身に着けることが大事だからです。 今後は、これまで個人のセンスや勘に頼っていたことを、できるだけノウハウ化するつもりです。 乗車率の高い人と低い人の差は今後AI誘導などのテクノロジーでカバーできると考えています。 将来はタクシーも自動運転になるでしょう。そうなれば「運転の上手い人」、「地理に詳しい人」というニーズは変わり、“接客・サービス業”として“おもてなし”ができる人材が求められていくでしょう。リピーター顧客へのサービスを強化していく中で、もしかしたら「自宅へ送ってくれた後に犬の散歩をして欲しい」という要望もあるかもしれません。 このような多種多様なニーズに対応できる人材が欲しいのです。お客様の話をじっくり聞き、自分の意見を押しつけない、そんな“思いやり”が大事です。 もちろん、ドライバーとしての経験は問いません。お客様のニーズは十人十色、さまざまです。ですから色々なタイプの人に入社してほしいと思います。

代表取締役社長秋山 利裕さん

自己実現のために、さまざまな働き方をするドライバーたち

求人情報サイトなどに掲載されるタクシードライバーの平均賃金が非常に低いことに不安を覚える方も多いでしょう。 しかし実際には、昼シフト、夜シフト、隔日勤務など、ドライバーの働き方はさまざまです。 単純な平均賃金からはこうした個別の情報が読み取れないですし、働き方によっても収入は大きく変わってきます。 当社には、子どもの下校時間に合わせて夕方には退社するママさんドライバー、定年後に週に数日だけ働いているドライバー、留学資金を貯めるために積極的に夜間シフトに入る若いドライバーなど、自分のライフスタイルに合わせて働き方を選んでいる人がたくさんいます。 個人タクシーとして独立することを目指して入社し、十分な経験を積んで巣立った人も多くいます。 ライフスタイルや人生設計は人それぞれ。ですから、働き方も目指す収入も人それぞれなのです。

奨学金の返済を無利子でサポート

奨学金を受けている学生は、社会人になったらできるだけ早く完済したいと考えているでしょう。 2019年の東証1部上場企業の平均初任給は21万2304円です。一方で当社のドライバーになれば、入社してすぐに月35万円以上稼ぐことも十分可能です。早く完済できれば次のステージも早く見えてくるはずです。 また、会社が無利子で完済費用を建て替え、その後で本人がボーナスなどを利用してゆっくり会社へ返していく支援制度も設けています。 金利負担が無くなるので、利用価値は大きいのではないでしょうか。  

2022年からは、二種免許の取得条件が緩和され、運転経験1年以上かつ満19歳以上で可能になります。 ですから、専門学校や短大の卒業者が新卒で入社して業務に挑戦することも可能になります。当社でも若い元気のある人は大歓迎です。

代表取締役社長秋山 利裕さん
pagetop